産後の貧血
2024年07月3日
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目次
産後の貧血
妊娠中から女性は、血液を通してお腹の赤ちゃんに栄養と酸素を送っているので、母体は鉄分不足になりがちです。
出産時にも出血があるため、産後は更に貧血ぎみになる方が多くなります。
貧血は母親の健康だけでなく、赤ちゃんの成長にまで影響するので、しっかり学んで改善していきましょう。
どうして産後は貧血になりやすいの?
出産時に多くの血液が使われる為、一時的に貧血気味になりますが、産後に貧血になる一番の理由は『赤ちゃんへの授乳』です。
母乳は血液が乳房の中の毛細血管に取り込まれて作られるので、鉄分をはじめ、様々な栄養素が含まれています。
ママの体の中から赤ちゃんへと鉄分が分け与えられるため、授乳が貧血の大きな原因にもなるのです。
また、産後は急に子宮が収縮しますが、これが上手くいかない場合は、出血量が増加して貧血を招く『子宮復古不全』になる恐れがあります。
産後の貧血はいつまで続く?
授乳をしていないと早い方で産後2~4ヶ月、授乳をしている方で産後8ヶ月~1年程度で月経が再開します。
月経が再開すると鉄の失うスピードがまた早くなり、貧血症状が酷くなる方もいます。産後1~2年は特に貧血に気をつけた方が良いでしょう。
産後の貧血に注意
産後に貧血が続くと、赤ちゃんに充分な栄養を送ることが出来ないだけでなく、母親自身も疲れやすく、気分がすぐれなかったりします。
貧血でない女性に比べると、産後のうつ発症のリスクが1.63倍も上がるとも言われています。
産後のメンタル不調は長引くほどリスクが高くなりますので、立ちくらみや貧血の症状が続く方は、婦人科を受診するようにしましょう。
貧血改善方法
産後の貧血の多くは『鉄分乏性貧血』です。鉄分を摂ることで酸素が全身に届けられ、貧血症状の改善が期待できます。
また、赤血球を作り出す時に使われる葉酸を摂ることも意識しましょう。
- 鉄分を多く含む食材…ほうれん草、あさり、ひじき、レバーなど
- 葉酸を多く含む食材…緑黄色野菜、海藻類、大豆製品など
※鉄分・葉酸と一緒にビタミン(特にビタミンC)を摂ると、吸収が高まるので効果的です。
産後は赤ちゃんの母乳が優先になってしまい、自分はパンやおにぎりなど主食のみになり、栄養が偏りがちです。
お味噌汁や炊き込みご飯、スープ、サンドイッチなど、1品料理でもたくさんの栄養素が摂取できるメニューなど召し上がってみてはいかがでしょうか。
産後のホルモンバランス
妊娠するとホルモンバランスは大幅に変化しますが、出産後も身体を元の状態に戻すためにホルモンバランスが大幅に変化を起こします。
この変化は出産後、最初の生理を迎えるころに落ち着いてきますが、バランスが戻るまでの期間には個人差があります。
ホルモンバランスの変化は自律神経のバランスを乱し、めまい、立ちくらみ、頭痛、肩こり、だるさ等の症状を起こしやすくなります。
他にも、イライラや不安、うつなどの精神的な症状を起こすことがあります。
鉄分不足は女性ホルモンが減少しますので、ホルモンバランスを整えるためにも鉄分を摂取していきましょう。
執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹
![ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹](https://www.ponshinkyuu.com/wp/wp-content/themes/portals_responsive/image/all/author_pic01.png)
約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。