産後の生理不順
2024年06月28日
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産後の生理不順
出産後の生理が乱れているというお話をよく耳にします。
「産後の生理がこない」、「来たと思ったら次の周期が来なくなった」、「終わったと思ったらまたすぐに来た」など症状は様々です。
では、一体なぜ産後は生理不順になるのでしょうか?
母乳による無排卵月経
授乳を続けている場合、母乳の分泌を促進する『プロラクチン』というホルモンの働きで、排卵が抑制されます。
母乳育児を続けている人であれば、排卵がない状態が続き、生理周期が乱れ、「来たと思ったら次の周期が来なくなった」、「終わったと思ったらまたすぐに来た」など症状が現れる事があります。
ストレスによるホルモンバランスの乱れ
産後は女性ホルモンが安定しないため、生理周期が乱れることがほとんどです。
それだけではなく、慣れない育児がスタートし、一日中赤ちゃんのお世話をしなければなりません。
夜も夜泣きで十分な睡眠が取れず、しっかりと休息できない日々が続き、知らぬ間にストレスを溜め込んでしまいホルモンバランスを乱してしまう可能性があります。
ホルモンバランスの乱れは生理不順を引き起こす原因の1つになります。
子宮の回復が不完全
妊娠で大きくなった子宮は産後1ヶ月~1ヶ月半かけて徐々に元の大きさまで収縮していきます。徐々に時間をかけて子宮は回復していくので、生理もまだ規則的な間隔に戻っておらず、生理不順が起こります。
血行不良
産後は、運動不足や授乳による貧血によって、血行不良になりやすい状態です。血行不良になると、体温が下がり、生理不順を引き起こします。
栄養不足
栄養バランスの摂れた食事をとることも大切です。体に十分な栄養がないと卵巣まで栄養が回らず、妊娠するための準備を行うことが出来ません。
産後はバタバタしていてしっかり食べる時間がとれず、急いでかたよった物ばかり食べがちです。特に授乳中は母乳で栄養が摂られる為、通常の成人女性の摂取カロリーよりも多く食事を摂る必要があります。授乳中はカルシウムや鉄などを失いやすいため、カルシウムや鉄分を多く含む食材や、女性ホルモンの分泌を促す大豆製品を積極的に摂りましょう。
こまめに睡眠をとる
産後はなかなかまとまった睡眠時間が取れないママさんが多いと思いますが、赤ちゃんと一緒に少しお昼寝をするなど仮眠をとる事が大事です。睡眠によって脳を休息させることが出来ればホルモンバランスが整い、徐々に生理周期が規則的になっていきます。パートナーを頼るなど、周囲にサポートしてもらい、休めるときに休みましょう。
産後1、2年経っても生理が来ない場合は一度病院を受診しましょう。それ以外の産後の生理不順は心配し過ぎなくて大丈夫です。心身ともに健康的な生活を心がけましょう。
執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹
約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。